9月2日、虹のホールしばたで開催した本研修会が、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、当宗務所として令和2年度最初の研修会になりました。
次の4つの講義を開講いたしました。
- 市村新五師「菩薩戒授与式の考察①」
- 秋央文師(本庁派遣講師)「仏祖正伝菩薩戒を学ぶⅢ」
- 栗橋茂則師「菩薩戒授与式の考察②」
- 人権学習 河田珪子氏「地域ボランティアの支援・取り組み」
市村師には、十分ほどの休憩をはさんで、合計2時間の講義をお願いしました。
14世紀のペストのパンデミックは、モンゴル帝国によるものであるという話など、さまざまの話題で聴衆の耳を引き付け、僧侶個々の資質向上に努めねばならぬ、という主張は、特に青年僧侶たちに有益であったと思う。
秋師は、学問的な立場と住職という立場から、それは歴史的な観点と実践的な観点と還元できるが、3年間にわたった「仏祖正伝菩薩戒」の問題点を指摘し、このように理解すべきこと、将来にむけ考えていくべきことをわかりやすく説明してくださった。まだまだ問題点は多いが、一応の到達点を示してもらえたのではなかろうか。
栗橋師からは、かつてご自坊で修行された、一日授戒である「菩薩戒修行式」を実例に授戒の実際の法式の説明をいただいた。実際に身体を動かしてやってみることがベストであるが、実際の写真を見て説明を聞き、あとは講師がいうように頭でシミュレーションすることによって理解が深いものになった。あとは、実際にやってみればできるという感触を得ることができた。
河田氏からは、実体験に基づくお話を聞くことで、地域のコミュニティに果たしてきたお寺の役割を再認識することができた。どなたでも気軽においでいただける雰囲気作りをしていきたいものである。
午前9時半の開講式から午後5時20分の最後の講義の終了まで、4つの講義を聴くことは体力的にもキツイものがあったが、住職として勤めていくために、当然知っていなければならないこと、より良い住職になるために必要な情報が得られのがこの現職研修会である。参加の宗侶は熱心に聞いてくださり、頭の下がる思いでありました。
参加者の皆さま、お疲れさまでした。